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カオス

振動的外力を加えた減衰単振り子(長さl、質量m)の相空間を観察します。
外力の強さを変えることで、周期的運動またはカオス的運動を観察できます。

カオスの特徴として、系の状態を表す変数の初期状態でのわずかな違いが、時間と共に指数関数的に大きくなることがあげられます。
このため決定論的に記述される系であっても初期条件を完全に正確に知ることができない場合、後の時刻における系の状態を予測できなくなってしまいます。


このアプレットでは、
mld2θ/dt2+k dθ/dt+mg sinθ=Fcos(ωet)
を、無次元化したt'=t√(g/l)を用いて、
d2θ/dt'2+(1/Q)dθ/dt'+sinθ=Gcos(Ωt)
(1/Q:抵抗の強さ、G:外力の強さ、Ω:外力の角振動数を表す無次元のパラメータ)
ω=dθ/dt'
φ=Ωt'
と変形し、さらに整理した、
dω/dt'=-(1/Q)ω-sinθ+Gcosφ
dθ/dt'=ω
dφ/dt'=Ω
Q=2,Ω=2/3
を初期条件:(φ、θ、Ω)= (0,0,0)としてルンゲ・クッタ法で数値的に解くことにより、相空間(φ、θ、Ω)を描いています。

参考文献 計算物理学(慶應義塾大学物理学科3年)授業プリント


□ 実験
外力の強さを変えて相空間を観察する。徐々に運動に変化が起こります。


□ このアプレットからわかること
 ・G=0.9のとき、外力と同じ周期の周期運動
 ・G=1.15のとき、カオス的運動
 ・G=1.45のとき、外力の倍周期の周期運動
となる。

G=0.9やG=1.45のときの相空間の軌道に比べて、G=1.15のときの相空間の軌道は非常に複雑になっている。

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投稿者 猫背の狸 、更新日 2006年12月30日